不安になんてならなければいいのに-後編-

大変遅くなりましたが、前回の続きを書きますね。

 

 

前回は、「不安になったとき」をテーマに、
特に「期間が決まっている不安」についてのお話をしました。

 

今回は、「期限がない不安」についてお話していこうと思います。

 

 

 

さて、答えが出る日が決まっていない不安というと、何があるでしょうか。
例えばそうですね。Aさんが、Bさんに何か隠し事をしているとしましょう。

 

そうすると、BさんにばれたくないAさんは、ことあるごとに「ばれたらどうしよう…」と、考えてしまいますよね。

 

いつばれてしまうのかわからない。
いや、もしかしたらばれないかも…

 

このようにぐるぐると思考が回りだして、ばれたときに起こることをいろいろと想像する。

 

こうなると、多くの場合「想像した中から起こりうる最悪の事態」をピックアップしてしまい、常に不安がつきまとうことになります。

 


ここで、少数派の“不安に苛まれない人”は、こんな風に考えます。


「絶対に大丈夫」もしくは「ばれたら仕方ない」

 

そう、自分の中で完全否定できるか、しっかりと覚悟を固めるか。
どちらかができている場合は不安に振り回されにくいです。

それを何度か繰り返していくうちに、不安の扱い方がわかってくる、というイメージかもしれません。

 

しかし、完全否定も、覚悟を固めることもどちらもしきれない人は、
ばれるときがくることが、怖くて怖くて仕方ありません。
今回のAさんもこのケースです。

 

怖くて仕方ないと、ばれた時のことをぐるぐると考えるようになり、

そのうちに隠し事がばれてしまうことが「絶対の事実」であるかのような感覚に陥ります。

 

こうなるとぐるぐる思考から抜け出せなくなり、Aさんは自分ではどうしようもなくなってしまいました。

 


この段階で、Aさんの中で「起こる絶対の事実」であることは、どんなことをしても変わらない事実になっています。

 

不安に支配されそうなときの対処法は?


では、こんなときどうすればいいのでしょうか?


ほんの少しですが落ち着ける方法があります。

 

それは、「対処法を考えること」です。

 

「起こる絶対の事実」であることが変わらないのなら、

「起きたらどうしよう?どうしたらいいんだろう…」という視点を


「どうやって対処しようか」という視点に変えてみましょう。

 

例えば、「許してもらえるかわからないけど、とにかく謝ろう…」とか。
なんでもいいです。できるだけたくさんの選択肢を持っておいてもいいかもしれませんね。

 

そして、その対処法をしっかりとシミュレーションしておきましょう。
実際に声に出して練習してみてもいいですね。

 

「万が一こうなったら、こうしよう」と対策を立てておくことにより、
単に「どうしよう」と不安の種だけが大きくなって何の策もない状態からは抜け出すことができるので、不安が少し和らぐ可能性があります。

 

実際に何が起こるか、という未来の話は想像することしかできないため、
不安材料を揃えて考えれば考えるほど、足元がおぼつかない感覚を覚えることになります。
そうなると、これまでできていたはずのことがうまくいかなくなったり、集中しなければいけないことに集中できなくなったり…
他の事にまで負の連鎖が起きてしまいかねません。

 

「期限がない不安」を覚えたときは、「万が一の対処法」を自分の中に備えておき、
目の前のことに取り組むようにしてみてはいかがでしょうか。